この本で明確になったのは、周囲からの目線が届かない空間が、街のど真ん中にすらこんなにも存在するのだ、という点である。そう考えると、「犯罪を助長する一因を浮かび上がらせた」ということになるのだろうが、体系的に分析した最初の文献として貴重である。また少なくとも、今後この視点に立つことによってわが子を守ってやれる、そんな気がする。